はるかな空から



「私の声はきこえますか」


「私の声はきこえますか」


きのうの君は大きくなって
輝きがどんどん増しはじめる


ちいさな命の種たちは
少し手をのばしさえすれば
いつでも自分が
あたたかい光に恵まれることを知っている


まだ眠りつづけるおなかのなかで
小さなこぶしを握りしめた
新しい生命体が
くつくつと笑う


幸せが風に乗って流れてくるように
ミジンコのような君のおなかに話しかける
手のひらのようなディスプレイのむこうの君に