コスモスという名のこの星で



 「ふと羽根を休めたこの場所が
 コスモスという名の惑星であると知らずに虫たちは....」

君が話してくれる言葉は
いつも何かしらうれしくて
言葉遊びのそのわけを
たどりながら
すべてはそこから始まった

陽だまりの堤防の帰り道

部活の休憩

自動販売機のコーヒー牛乳

卒業式の記念写真

振り返る時間はどこまでも透明で
毎日はじまるあたらしい朝は
あふれそうにまぶしかったのに

なぜかいつも僕たちは
ほんのちいさな出来事に
わけもなくけらけら笑ったりして

卒業祝いのお祝いでもらった腕時計は
もうとっくに無くしてしまったのに
文字盤のない時計は
進んだり止まったりしながら
僕たちを知らないうちに新しい朝へおしだしていくんだ

僕も君も知らないまちで
何もなかったように年老いて
あたりまえのように死んでいく

僕らにはその日がやってくるのを
ただ待つことのほかにどうしようもなく

言葉遊びのそのわけを
いつだって
追いかけているんだ
きのうも
きょうも

いつだって